エンジニアを悩ませる疲れや肩こり……体を簡単にラクにするオフィスストレッチまとめ
パソコンを使用したオフィスワークが一般的となった現在、毎日のパソコン作業による疲れや肩こりに悩まされている方は少なくありません。
特に長時間同じ姿勢で画面を見続けるエンジニアにとって、肩こりは一種の職業病ともいえるでしょう。
このようなつらい症状から解放されるには、デスクワークを避けることが一番です。しかし、エンジニアの仕事を続ける限りそれは難しいですよね。
そこで当記事では、オフィスでもできる肩こり解消ストレッチをご紹介します。ちょっとした空き時間に実践できますので、体がつらいとお悩みの方はぜひ参考にしてください。
肩がこるのはなぜ?
多くの日本人が悩まされている肩こりですが、そもそも肩こりとはどのような症状を指すのでしょうか。
肩こりの感じ方は人それぞれですが、一般的には肩や首周辺の筋肉がこわばり、重苦しくだるい感覚が続く状態のことをいいます。
東洋医学では肩こりを体の変調の一つとして捉えていますが、西洋医学では肩こりという概念がなく、診断の対象とならないケースが少なくありません。
重い頭と腕を支えている肩には、常に大きな負担がかかっており、長時間続く座り作業などによって肩の筋肉に疲労が溜まると、乳酸という疲労物質が増加し血流が悪くなります。その結果筋肉が硬くなり、重苦しさや痛みといった肩こりの症状が発生するのです。
肩こりの原因はさまざまですが、姿勢の悪さやストレス、運動不足や目の疲れが要因となっているケースが目立ちます。また、頸椎椎間板ヘルニアや変形性頚椎症などの整形外科疾患が関係していることも少なくありません。
その他には、高血圧症や狭心症、更年期障害などの疾患が原因で肩こりを発症するケースもあります。
正しい姿勢が肩こり予防に繋がる
肩こりは日常生活のちょっとしたクセを治すことで改善できる場合があります。たとえば、デスクワークをしている時の姿勢もクセの一つ。
肩こりがひどい人は、無意識に顔を前に出し背中を丸めた姿勢になっていることがあるでしょう。
肩や頸部に存在する筋肉は、体重比の約10%を占める頭部を支えています。そのため筋肉には常に負担がかかっている状態ですが、猫背の姿勢を続けることで頭の重心が前に傾き、筋肉にさらなる負担をかけてしまうことになるのです。
肩こりを解消するためには、正しい姿勢でデスクワークをおこなうことが心がけましょう。椅子に座る際は、背筋を伸ばしてあごを引き、腹筋を引き締めるようにして深めに腰掛けるのも有効です。
脚を垂直に下ろした時、ひざの下に少し隙間ができる程度の深さで座るようにします。
また、ディスプレイまでの距離は40cm以上空け、画面の上端が目の位置より下になるよう調節し、ひじの角度が90度になるよう机や椅子の高さも調節するといいでしょう。
肩こりを解消するオフィスストレッチ
肩や首がつらいと感じたら、次にご紹介するオフィスストレッチを実践してみましょう。筋肉のこりをほぐすことで、肩周辺の重苦しさを解消することができます。
首・肩まわし
まずは首のエクササイズです。
上下左右に5秒ずつ首を傾けたら、上を向き時計回りと反時計回りにそれぞれ10秒かけて首を回していきます。この動作を左右交互に5回繰り返しましょう。首の動きに合わせて目線を動かすのがポイントです。
重たい頭を支えている首は非常にデリケートな部分ですので、早く回しすぎないよう注意してくださいね。
次に肩まわしをおこないます。ひじを外側に持ち上げ、背中の肩甲骨を内側に寄せた状態で5秒間肩を上下に動かします。続いて前と後ろに5秒ずつ肩を回していきましょう。
肩甲骨の動きを意識しながらストレッチをおこなうのがポイントです。
肩ほぐし
肩の筋肉をほぐすことで、肩から首にかけてのこりをほぐすことができます。
まず右腕を持ち上げ、首の後ろを通って左の肩甲骨に触れてください。次に左手で右腕のひじをつかみ、伸ばすように左肩へと引き寄せます。
この状態を20~30秒程度維持しましょう。このストレッチを左右2回ずつおこないます。
ねじりストレッチ
肩こりには体をねじるストレッチも効果的です。背筋を伸ばして座ったら、上半身を左側にねじり、目線を後ろに向け左腕を背もたれの後ろにかけます。
この姿勢のまま20秒ほどゆっくりと呼吸をしていきましょう。
左右に3~5回程度おこなうことで、体の重みが和らぎ楽になるはずです。
おわりに
慢性的な肩こりは、集中力の低下に繋がり仕事に悪影響を及ぼします。また、肩こりによって自律神経が乱れ、不眠やめまい、冷えや倦怠感などの症状が起こるケースもあるため軽視はできません。
身近な症状だからと放置せず、姿勢の改善やストレッチに取り組み肩こりを解消していきましょう。
そして、肩こりの中には内臓疾患が関係しているものもあります。つらい症状が長期的に続く場合は、美容クリニックに出向き、ボトックス注射を受けることもぜひ検討してくださいね。